※僕のヒーローアカデミア原作のRPやる夫スレです※

北英偉高校に入学したばかりの頃の話


『…ハッ…ハッ…ハッ…』タッタッタッタッタッタッタッタ

その夜、私は長距離ランニングをしていた。
既にかなりの時間走り続けており、少し意識が朦朧として来た頃…ふと、昔の事を思い出した。

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小学校の頃の話だ
私は母に似て幼い頃に成長が止まり、ほとんど成長しなかったため身長がクラスで最も小さかった…
それは、個性等の要素がない限り、体育等身体能力を比べる時にいい結果を残すのは難しいという事だ

最初の50m走…私はクラスで下から5番目の成績だった…
そうなのかー…そう思っている私の耳に、同級生の女子達の会話が聞こえてくる…

”○○、今日50m走何秒だった〜?””〜〜秒!△△は?””私は〜〜〜〜〜〜〜〜”

最初に答えた彼女は身長は平均より高い方であり、身体能力はが悪いとは言わないが良いという訳ではない…
それでもそのタイムは私よりずっと良かった…


母は言う、『仕方ないわ、貴女は私に似たんだもの。人には向き不向きがあるのよ。』
父は言う、『気にする必要はありませんよ。それは貴女が劣っているという事にはなりませんから。』


成程、二人の言う事はもっともだと思う
確かに私は母に似てとても小柄だ…幼児と言っても納得がされるだろう…
確かにそれは私が劣っている事にはならない…私自身、彼女より優れていると思う事に心当たりがある…

だが、私はこう思った

『だけど、それは本当に覆せない差なのだろうか…?』

覆す必要があるかと聞かれればないだろう…だが、その時私は試したくなったのだ…
身長の差とは絶対なのだろうか?それはそこまで絶対的な物なんだろうか?

…今思えば何とも馬鹿な事を思っているんだ…そう一笑する事だ…
だが…もしかしたら私は…そう、その時…心のどこかで負けた事が悔しがっていたのかもしれない

その時の本心はもう覚えてないが…これが自分を鍛える切っ掛けだった事は覚えている


そうして私はその日から走った…ずっと…ずっと…50mを何度も…何度も…
日が暮れて、基本的に放任している父と母が止めるまではずっと続けていた…
苦しかったし、辛かった…だけど、それでもやめたいと思った事はなかった…
何故…と言われても分からない…だが、私は最後までやめるという選択肢を思い浮かべる事はなかった…

そしてその成果は次のタイムを計る時に証明された…
私はクラスで上から5番目まで順位を上げていたのだ

一番ではなかったが、私はそれでも喜んでいた
身長の差は覆せるのだと証明できたからだ

喜んでる私の頭の片隅にとある疑問がよぎる…

『でも、これが私の限界なのだろうか…?』

そう思った事…それが私の原点なのだろう…
そこから私は自分の限界を知るために、様々な事をした
プロヒーローである親に聞き、親の友人のヒーローに聞き、先生に聞き…
本で調べ、ネットで調べ…
そうやって調べている内に知恵を付ける事が大事だと思ったり、個性が目覚めたのでそっちの訓練もやり始め…

気が付けば一日の大半を鍛錬の為に費やす様になっていた…

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走り終えて、クールダウンをしながら思う…
私は普通とは感性が違うんでしょうねぇ…っと、自己評価をする
『でも関係ないわ。私がやる事は変わらないもの。』
『私の限界を知る…そのためなら私は何度でも…』


限界を超えるPlusUltra

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